2015年 05月 16日
諏訪大社下社・御柱伐採③ 「鳥総立て(とぶさたて)神事 |
久々の雨の日です・・・。
こんな日は ”煩悩” を払い・・・
先日、お話しした
”鳥総立て(とぶさたて)神事の話をしましょう・・・。
「なに・・・? この神事・・・?。」と
云われる方も多いかと・・・
私も初めて知ったのは、丁度今から6年前・・・
産土(うぶすな)様(西堀三社八幡宮)の御柱伐採の時に
初めて知ったんです・・・。
当地での御柱伐採は、横河川上流の奥の奥、松筑
(しょうちく・松本・筑摩)の大境に近い急峻な地籍に
ある天然林の樅の木を切り出します。
当時・・・
伐採に同行した今井のI氏(80歳になろうかという長老)が
伐採した御柱用材の切り株にどっかりと腰を下ろし
切り株の年輪の中心に「梢穂(うらほ)」を立てて、静かに
遠くを眺めるような眼差しをしていたのを思い出します。
その情景は・・・
横河山の整備にご尽力された ”山総代” の人生の一部を垣間
見たようなそんな清々しい気分でした・・・。
それから・・・
「鳥総立て神事」について、少し調べると、上社関係の神の原村
「山見役(やまみやく)」H氏の記述や、郷土史家のI氏の記述など
が見つかりました・・・。
I氏の記述には・・・・
「余は二十歳頃、八ヶ岳の森林中にて、ソマの大木を伐採する
ところを見た事があるが、彼らは切り終わると切り株に
「斧(よき)」を立てて、その痕へその木の梢穂を
挿して祈念しておった。
余のこれを問うや、彼らは山の神に奉るのだと答えた。
今にして思えば、「万葉集」に「鳥総立て」とあるのは即ちこれで
山の神に奉る「ミテグラ」であったのである。
と・・・
また・・・
他の研究者のこんな記述もありました・・・
御柱御用材伐採の時に、人々が先を争うようにして樅の小枝を
手折っていたのは、こうした「プリミティブな生命力」の思いを
心の中に潜めているからであろう・・・。
諏訪の地域社会がこうした自然に対する奥ゆかしい信仰を残して
いると言うことに、感動を覚えずにいられない・・・。
「御柱祭が見せ物になっちまっただよ。」と嘆いていたH氏だが
諏訪の人々の心に、こうした信仰が残っていることを氏は信じて
いたのだろう・・・。
この儀礼は・・・
無事に伐採出来た感謝と次の木の生長をお願いする太古からの
自然に感謝する素朴な行為なんですね・・・。
文章だけでは 理解できないと思うので、先日の情景を描いて
みました・・・。
”我ながら感心するほどの下手クソの絵ですが・・・”
ひと時・・・
部屋中に ”自然の気” が満ちました・・・。
御柱っていいなあ~・・・。\(^o^)/
こんな日は ”煩悩” を払い・・・
先日、お話しした
”鳥総立て(とぶさたて)神事の話をしましょう・・・。
「なに・・・? この神事・・・?。」と
云われる方も多いかと・・・
私も初めて知ったのは、丁度今から6年前・・・
産土(うぶすな)様(西堀三社八幡宮)の御柱伐採の時に
初めて知ったんです・・・。
当地での御柱伐採は、横河川上流の奥の奥、松筑
(しょうちく・松本・筑摩)の大境に近い急峻な地籍に
ある天然林の樅の木を切り出します。
当時・・・
伐採に同行した今井のI氏(80歳になろうかという長老)が
伐採した御柱用材の切り株にどっかりと腰を下ろし
切り株の年輪の中心に「梢穂(うらほ)」を立てて、静かに
遠くを眺めるような眼差しをしていたのを思い出します。
その情景は・・・
横河山の整備にご尽力された ”山総代” の人生の一部を垣間
見たようなそんな清々しい気分でした・・・。
それから・・・
「鳥総立て神事」について、少し調べると、上社関係の神の原村
「山見役(やまみやく)」H氏の記述や、郷土史家のI氏の記述など
が見つかりました・・・。
I氏の記述には・・・・
「余は二十歳頃、八ヶ岳の森林中にて、ソマの大木を伐採する
ところを見た事があるが、彼らは切り終わると切り株に
「斧(よき)」を立てて、その痕へその木の梢穂を
挿して祈念しておった。
余のこれを問うや、彼らは山の神に奉るのだと答えた。
今にして思えば、「万葉集」に「鳥総立て」とあるのは即ちこれで
山の神に奉る「ミテグラ」であったのである。
と・・・
また・・・
他の研究者のこんな記述もありました・・・
御柱御用材伐採の時に、人々が先を争うようにして樅の小枝を
手折っていたのは、こうした「プリミティブな生命力」の思いを
心の中に潜めているからであろう・・・。
諏訪の地域社会がこうした自然に対する奥ゆかしい信仰を残して
いると言うことに、感動を覚えずにいられない・・・。
「御柱祭が見せ物になっちまっただよ。」と嘆いていたH氏だが
諏訪の人々の心に、こうした信仰が残っていることを氏は信じて
いたのだろう・・・。
この儀礼は・・・
無事に伐採出来た感謝と次の木の生長をお願いする太古からの
自然に感謝する素朴な行為なんですね・・・。
文章だけでは 理解できないと思うので、先日の情景を描いて
みました・・・。
”我ながら感心するほどの下手クソの絵ですが・・・”
ひと時・・・
部屋中に ”自然の気” が満ちました・・・。
御柱っていいなあ~・・・。\(^o^)/
by gakurokusoba
| 2015-05-16 11:05
| 諏訪便り・諏訪巡り
|
Comments(0)